土井酒造場訪問記

4. 最新設備と伝統技法が醸す酒

酒母用、麹用の蒸し米は、手作業による床もみで均等に熱を冷ますが、醪用のコメは放冷機という機械で空気を吹きかけ、適温になるまで熱を冷ます。この放冷機自体はどの酒蔵でも使っているが、土井酒造場の場合、専用の設備で除菌・乾燥させた、特別な冷気を蒸し上がった酒米に吹きかけている。これは、土井社長自慢の設備のひとつだ。蔵の外観こそ明治以来の伝統的なものだが、その内部には、最新の酒造設備がつまっている。また、酒米を傷めずに糠を落とす洗米機など、開発段階から参加した設備も多い。

土井社長は学究肌の蔵元であり、酒造設備や環境の改善に余念がない。自ら清酒用酵母の培養や選定、酒質の設計、更には酒造設備の改良・開発まで全て手掛ける。また、先進的な経営者としても知られており、米ぬかなどの雑排水を浄化するための大型排水処理施設や、太陽電池のパネルを屋根に敷き詰めた大型冷蔵倉庫の建設など、環境に配慮した経営にも取り組んでいる。明治以来の歴史的建築物と、こうした新しい建造物が、周囲の自然と違和感なく調和する佇まいは、環境デザインという観点から見ても、非常に優れたものだ。

土井酒造場の酒といえば、縁起の良い招福熊手のラベルを巻いた、「開運祝酒(特別本醸造)」を思い浮かべる方も、多いのではないだろうか。開運祝酒というお目出度い名は、明治5年の創業時に、地元の旧・城東郡小貫村の発展を願いつけられた。以来130余年、土井酒造場の看板商品として愛され続け、同蔵のもっとも出荷量の多い酒となっている。価格は1升2千円未満ととてもリーズナブルだが、酒蔵の気が“ぐっ”と入った旨い酒だ。冷やでも燗でも、軽快な呑み口が楽しめる。

上質な酒米を磨きに磨いた吟醸系の美味さは勿論だが、純米・本醸造といった手頃な普段飲みの酒で、その蔵の実力や飲み手への思いを量る人もいる。その意味で開運祝酒は文句なし、すばらしいコストパフォーマンスの酒だ。土井酒造場の酒は、大吟醸といった高級酒から本醸造といった普段飲みの酒まで、そのラインナップのどれをとってもレベルの高い酒が間違いなく楽しめる。無論、お酒の価格帯によって原料米の等級や精米歩合は異なるが、造りの手順は吟醸酒も本醸造もほぼ同じ工程で仕込まれる。造り手がお酒に込める思いは同じということだ。

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